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Supreme Court


他の多くの模擬裁判が、あらかじめ創られた裁判過程をストーリーどおりに学生が演じる「裁判劇」であるのに対し、国際法模擬裁判は、有名な国際法学者の手によって作られた国際法上の架空の紛争に対し、学生自らのリサーチ・立論を通して、原告・被告それぞれの立場から高度な法議論を展開する、エキサイティングなゲームです。

私たち京都大学国際法学研究会は、毎年夏に"Japan Cup" "Asia Cup"、冬に"Philip C. Jessup International Moot Court Competition"(通称Jessup))という大会に出場しています。これらの大会では、国内各地から10を超える大学が集まり、特にJessupではWashington D.C.で開かれる世界大会への切符を争います。

国際法模擬裁判とは
勉強中

◆メモリアル(書面)
メモリアル(書面)とは、裁判に先立って裁判所に自国の主張をまとめて提出する書面を指します。論理構成に従って、緻密な主張を組み立てていきます。主張には証拠が不可欠であり、そのためには日本語、英語に関わらず大量の書籍・論文・判例などをリサーチする必要があります。また、大学受験の現代文・英語をはるかに超えるハイレベルな日本語・英語作文技術も求められます。

問題文が発表されたときからメモリアル作成作業は始まります。 まずは、論理構成を組み、それから文章や証拠を肉付けしていくといった流れです。 書いたものを随時上回生にチェックしてもらいながら書き進めていくというのが通例です。 また、作成途中にはチームメンバーとの激しい議論が戦わせられるときもあります。

◆弁論
いわゆる「大会」当日に行われるのが弁論です。 実際の国際法学者の方々に裁判官を務めていただき、自分の主張を口頭でを弁論します。 原告主弁論→被告主弁論→原告反論→被告再反論という順で弁論が行われます。 逐次飛んでくる裁判官からの質問にいかに適切に答えるかが勝敗を左右します。 「勝訴」「敗訴」といった裁判の勝敗ではなく、原告・被告のどちらがより筋の通ったわかりやすい弁論をできたかで勝敗が決まります。

メモリアル提出が終わった後から、弁論練習が始まります。 弁論練習では、上回生の方々に裁判官をやっていただき、本番に備えて様々な質問をしていただきます。 弁論原稿を準備し、弁論練習で課題を見つけ、また準備をするという繰り返しで自分の論を更に緻密なものにしていきます。 また、口頭でも十分伝わるよう、聞いてわかりやすい展開手法は不可欠です。 その意味で、弁論練習を繰り返することで、自分の論を深めるだけなく、よりわかりやすく簡潔に述べることができるようになります。

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